ミュージアムレクチャーを開催しました



名古屋大学博物館の吉田英一ひでかず教授を講師にお迎えし,ミュージアムレクチャー「化石のタイムカプセル—球状コンクリーションの謎に挑む」と題した講演会を開催しました。


球状コンクリーションとは,細かい砂や泥の地層中にみられる固い球状の塊で,しばしば保存状態の良い化石を含みます。
ノジュール(団塊)とも呼ばれ,良い化石を見つける手がかりとなることから,研究者だけでなく,化石好きの人には良く知られていますが,どのようにしてできたのかについては,これまでよく分かっていませんでした。

アンモナイト
コンクリーション中のアンモナイト
北海道産
師崎層群コンクリーション
コンクリーション中の巻貝
愛知県(師崎層群)産

講演では,球状コンクリーションとはどんなものか,どのようにしてその形成の謎を解き明かしていったのかを,分かりやすくお話しいただきました。ちなみに,ノジュールと球状コンクリーションには,球状コンクリーションが堆積岩中に形成されたものを言うのに対して,ノジュールは堆積岩中のものだけでなく,火成岩なども含めて,団塊状のもの全般を示すという違いがあるため,球状コンクリーションという語を用いているそうです。

研究の結果,球状コンクリーションは生物由来の炭素と海水中のカルシウムが反応して,従来漠然とイメージされていたよりもずっと短時間で形成されたことが明らかになりました。形成速度が速いことから,橋やトンネルと言ったコンクリート構造物の修復などに応用することも視野に形成実験もしていることや,これまでの石灰質コンクリーションだけでなく,鉄コンクリーションもあり,それが火星でも見つかっているといったことも紹介されました。


中津川市内の岩村層群から産出した球状コンクリーション

EB14040001
直径約15cm,左右約19cm
EA97160001ほか
左の標本は切断・研磨したもの
左:断面長径約10cm,右:左右約13cm

本ミュージアムレクチャーは,名古屋大学博物館との連携協定事業として開催しました。

名古屋大学博物館では,3月14日から特別展「球状コンクリーションの謎—化石永久保存のメカニズム」を開催しています(7月8日まで)。


掲載(最終更新 : 2017年6月 3日)

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